↓この2つの卵嚢は、6月に入っても出嚢しないので、中の様子を見てみる。


 
↓これは、発生しなかったのだろうか、支持糸しか見えない。

 
↓こちらは、発生途上で死んでしまったものと思われる。

 

幼体が餌の小さな虫を補食している様子。

↓こちらは、昨日(6月10日)に撮影したものである。2匹、同じ虫を捕まえている。

このように、ムツトゲイセキグモの幼体は、この腹部に縞模様のある虫を好んで食べる。
 

↓こちらは、背面の縞模様が見えない。↑とよく似ているが、よく分からない。

 
 
 
 

出嚢

この四つの卵嚢は全てに穴が開いていた。大きさと形状から出嚢の穴と思われる。
他の卵嚢には穴はまだ開いておらず、出嚢はまだである。

 
 
 

葉っぱの縁で前肢をもたげ餌となる小さい虫を待ち伏せしている。
幼体の大きさは、1mmをやや上回る大きさであり、出嚢直後より一回り大きくなっている。



 
 
 

出嚢

昨日の穴の開いていた卵嚢から出嚢しているかどうか確かめる。
穴は昨日よりやや大きくなっている。卵嚢の周囲には子グモがおり、出嚢していた。

他の卵嚢はまだ出嚢していない。


さて、出嚢の時期についてであるが、この観察地において6年ほど出嚢を観察したが、いずれも5月の前半であった。産卵の時期が8月後半からはじまり、最も遅いものは。昨年の2014年10月18日から24日の間であった。およそ2ヶ月間の幅があるが、出嚢が始まれば半月〜1ヶ月ほどで全部出てしまう。
当然、どうやって出嚢の時期を判断しているのか?と言う疑問が湧いてくる。
温度は、卵嚢の位置や日当たりによってバラツキが大きいはずなので、おそらくは、昼夜の長さの変化を感知しているのではないかと推測される。
いや、はやり、温度で判断してるのかもしれない。夜間の最低気温なら、日当たりの違いの影響はない。生理の仕組み上、温度の方がシンプルであろうし。

  

卵嚢

卵嚢の殻に穴が開いていた。中に子グモが見える。

出嚢の時期なので出嚢のために子グモが開けた穴だと思われるが、子グモが通り抜けるにはまだ小さい。
周囲には子グモはおらず、出嚢はしていないと思われる。
  
 
 

生存確認

16日以降、久しぶりにムツトゲの様子を見に行く。

残念なことに、ムツトゲイセキグモは、すべていなくなっていた。

これは4個の卵嚢

 
これは2個の卵嚢

 
これは1個の卵嚢

 
これは1個の卵嚢

 
これは1個の卵嚢

 

このエリアでは、合計9個の卵嚢がある。来シーズンもムツトゲイセキグモの活動が期待できる。


ムツトゲイセキグモがいなくなったので、今シーズンの観察は終了します。