浄化とは腐敗すること

「汚水を浄化」するということは、汚濁原が有機物である場合に限れば、つまり、生活排水で汚れている川や池の水を浄化する場合には、ごく単純化して言うと、微生物の力を借りて水中の汚濁物質を最終的には二酸化炭素(および水、窒素化合物)にまで酸化分解することを言います。
つまり、汚水の浄化とは腐敗現象そのものなのです。

そして、下水処理場や合併浄化槽は、電気の力を借りて(電気を使わない土壌処理方式もある)、酸化・腐敗を高速化させる装置なのです。


柳川市webサイト:EM(くらしの情報:くらし)

物の酸化を防ぐEM

EMの働きを一言で表すと「抗酸化作用」ということになります。
EMには「物を酸化させない」「物を腐らせない」という抗酸化物質を作り出し腐敗(酸化)を抑える働きを持っており、食品加工や環境浄化等の広い分野で利用されます。

つまり、EMは、汚れた水を浄化する微生物の働きを阻害するということになります。

もし、EMに、他の微生物の酸化作用を阻害する力があるとすると、水中の汚濁物質は、微生物による浄化作用を受けないので、脂肪は脂肪、糖分は糖分、タンパク質はタンパク質といった、そのままの姿で水中に留まり続けることになります。

EM自体は、汚濁物質に対してどのような作用をするのだろうか?
汚濁物質を酸化分解するのなら、他の微生物の酸化分解を阻害する必要はないし、嫌気性分解ならば、EMがどんなに素晴らしい浄化能力を持っていたとしても、好気性分解を超えることはないから、やはり、他の微生物の好気性分解を阻害する必要はない。

そういうわけで、水の浄化に限れば、酸化・腐敗は、積極的に促進すべきことであって、防いではならないのです。
また、抗酸化物質とは、自分自身が酸化される物質のことであって、水にとっては、酸化され除去されるべき、汚濁物質そのものなのです。
つまり、EMも、川に投入したらゴミなのです。